- 出来事の記録
本人の自覚を促すには、何が職場で問題なのかを根拠を挙げて本人に説明する必要があります。まず職場で困っている具体的な出来事を記録しましょう。対応する際には、具体的な出来事に基づき、具体的な指導を行い、その結果がどうなったのかを共有していくプロセスが大切です。その経過もしっかりと記録しましょう。
- 社内の関係者に相談
現場での対応で改善がみられない時には、一人で抱え込まず、上長や人事に相談をしましょう。就業規則に抵触する問題行動に対しては、カウンセリングに紹介する前に、就業規則に照らして、指導・処分をする必要があります。
- 上司による部下の相談
まず上司が相談にいらしてください。問題点を利用申込書Bに記入して、社内担当者に申し込みます。この面談で、部下への関わりを社内関係者とEAPとどう連携して進めるのかの作戦を立てます。
- 建設的直面化
社内での通常の対応で改善がみられない時に、何が本人の改善を阻んでいるのかを検討するためにEAP(カウンセリング)を勧めます。ここで大切なのは、
・本人が改善に意欲を持てるよう、本人の良いところや会社が期待しているところをまずしっかり伝えます。
・上記を伸ばすために、改善すべき問題を根拠に基づき具体的に説明をします。
・改善の基準を示します(例:腹が立ったとしても、破壊的な行動を取ってはいけないなど)。- カウンセリング申込み
利用申込書Aに記入し、内容を部下本人と共有した上で、社内担当者に部下のカウンセリングを申し込みます。当日は、上司が同伴していただくのが効果的です。
- カウンセリング
上司同伴でご来室ください。申込書を共有し、本人に同意書に署名していただいた上で面談を始めます。面談後は、本人に了承が得られた内容を、本人同席の上で共有させていただきます。
- 継続的な支援
継続的なカウンセリングと並行して、職場でも「改善してほしい行動」について定期的に本人と面談を続けてください。時には、職場上司、人事、EAPとミーティングを持ちながら、本人の改善を図ります。
- 終結
本人の行動が改善が見込まれ、職場内の対応でやっていける段階になったら、EAPの支援を終結することができます。これ以降は、本人および職場のニーズで継続の仕方を決めてください。
動画一覧
下記の動画を自由にご覧になれます。
・会社のルールを守らない。
・協調性がない。
・指示が守れず、期限内に仕事が終わらない。
・感情のコントロールが悪い。
など、職場では困っているけれど、本人に自覚のない「困った社員/部下」をカウンセリングにご紹介くださる際には、「取り組む必要がある」と本人に自覚を持っていただくために、進め方のコツがあります。
以下の説明と動画をご参照ください。
こころのげんき株式会社 代表取締役 堀惠子